健康コラム

2024.08.14

ストレスによいマザーチンキ10選

  • こころ

保健師ホメオパスの末田です。久々の投稿^^、いつもお読みくださっているみなさまお待たせいたしました。今回は、最近ご相談が多いストレスについて書きます。
記事は長いよ~、休憩しながら読み進めてください^^

みなさん、ストレス貯金はどのくらい溜まっていますか?
ストレスを全く経験した人はいないでしょうし、日々生活していたらちょっとした心の波風は立つもの。ホメオパシーの健康相談をお申込みになるお客さまは、こころのしんどさを主訴になさる方が少なくありません。
お客さまにホメオパシーを選んでくださった理由をお尋ねすると、こころの問題は、薬ではなかなか解決できないからとか、自分の問題は心療内科(メンタルクリニック)で話すこととはちょっと違うとか、からだの症状もあるのでどこに行ったら分からないから、薬に依存するのが怖いからなどとお答えになります。

慢性的なストレスの身体症状

ストレスは身体やこころにさまざまな形で現れます。

  • エネルギーの低下
  • 頭痛
  • 胃の不調(下痢や便秘、吐き気など)
  • 肩こりや関節痛などのからだの痛み、筋肉の緊張
  • 胸の痛みや動悸
  • 不眠
  • 頻繁な風邪や感染症
  • 性欲や性能力の喪失
  • 緊張や震え、耳鳴り
  • 手足が冷たくなったり、汗をかいたりする
  • 過度の発汗
  • 口の渇き、嚥下困難
  • 歯ぎしりや歯の喰いしばり、起床時の顎のだるさ

慢性的なストレスの精神症状

  • すぐに興奮したり、イライラしたり、気分が不安定になる
  • 自分のキャパを越えていると感じる(適切なコントロールができない、このままでは自分がダメになるという気持ちが強くなる)
  • リラックスしたり心を鎮めたりすることが難しい
  • 自分が嫌になる(自尊心の低下)、孤独感、無価値感、憂うつ感
  • 他人を避ける

慢性的なストレスはからだの症状に現れてくるのでちょっと注意が必要です。慢性疾患の90%以上は慢性的なストレスが原因であるとする研究データもあるそうです。

ストレス由来の代表的な疾患

  • 心臓病
  • 呼吸器系疾患
  • 腫瘍
  • 肝機能悪化

この中には含まれませんが、長期間にわたるストレスは、不注意による事故を起こしやすい。これも忘れることができませんね。

・・・とここまで書いて、私もストレス指数が高いなと思います^^
突然の不整脈を感じたり、非常にイライラしたり(イライラはなぜか夫限定なんですよね~)。これは更年期世代の仲間入りが原因かなとも思いますが、ストレス由来であるならば上手にガス抜きをして、ストレス貯金を減らしたいものですね!

ストレス貯金を減らす方法

イライラした時に「ちょっと外を走ってくるわ」などというドラマの場面を覚えているのですが、運動はストレスを和らげるんだそうです。
他に、瞑想とか黙とう(祈り)なども素晴らしく効果的などと言われますが、子育て世代のお母さんたちにそんな時間はありませーん。

お出かけしてリフレッシュしようとか、ちょっと旅行に行こう、おいしいものを食べようなどと外に出かけたとしても、子連れはかえって疲れてしまったり、かといって一人でおでかけできたとしても、「今、子どもたち何してるかな。大丈夫かな」などと頭の片隅から離れず、安心してたっぷり余暇を楽しむことはなかなかできませんよね。

では、そのようなあなたにぴったりなのは、食事やハーブでストレスがサポートする方法。
「アダプトゲンハーブ」ってご存じですか。
日本ではあまり耳慣れないかもしれない、これは長期のストレスによる私たちの消耗をサポートしてくれる頼もしい自然療法です。
グーグルのAIにアダプトゲンを尋ねると、次のように回答してくれました。

アダプトゲンハーブとは、不安やトラウマ、肉体疲労などのストレスに対する抵抗能力を整える働きのあるハーブのことで、英語で「適応を促進させるもの」という意味があります。数千種類のハーブのうち、アダプトゲンハーブと呼ばれるのはわずか数十種類しかありません』

つまり、アダプトゲンは、慢性的なストレスとしてからだが認知するときに、できるだけその状況に適応するのを助け、その結果、ストレスが悪影響を及ぼし始める前に心身の不調を阻止することができるとされています。

Wikiより、ペルーのアンデス山脈でMacaを持つシャーマ女性とクリス・キラム

アメリカの植物学者Chris Kilham(クリス・キラム)は、彼の出演するFOX NEWSの番組「medicine hunter(メディシン・ハンター)」や、彼の経営する薬用植物輸入会社(同名称)で、アダプトゲンハーブについて次のように説明しています。

『アダプトゲン・ハーブとは、多忙なスケジュール、暑さや寒さ、騒音やその他さまざまなストレス要因など、ストレスに適応するわたしたちの身体能力を大幅に向上させる植物です。これらの素晴らしいハーブは、強さや活性力、スタミナや忍耐力を与え、精神的に前向きにさせてくれます。』

簡単に言うと、アダプトゲンハーブはストレスに対する感受性の閾値を下げ、バランスを整えてくれる薬用植物です。
ストレスをゼロにすることはできません。同じような状況環境下において、ストレスに感じる人と感じない人、それはその人の感受性に由来するものが大きく、ストレスに敏感な人に対して、アダプトゲンハーブは、その敏感さを和らげてくれるのです。
ストレスに抗うつ薬や抗不安薬の処方が一般的ですが、薬物療法がファーストチョイスでよいとは私は思いません。
ストレス要因から心を解放することがまず大事、アダプトゲンはそれをサポートしてくれるものだと考えます。

ストレスホルモンの要であるコルチゾール

コルチゾール、コーチゾンなどと聞いたことはありますか。
生きるために必須のホルモンで自律神経に大きくかかわっています。
何らかのストレス下にある場合、瞬間的にカンフル剤として分泌されそのストレスをやわらげてくれます。
ですが、ストレスが制御不能になると、コルチゾールも制御不能になり、過剰に分泌されてしまう場合があります。


ストレス → コルチゾール分泌 → 疲弊 → ストレス → コルチゾール → 慢性倦怠感や無気力

本来はストレスコントロールに欠かせない素晴らしいホルモンなのですが、上記のような悪循環に陥ると致命的な悪いホルモンと化してしまい、エネルギーを奪い消耗させてしまいます。

アダプトゲンがストレスホルモンを下げる

アダプトゲンハーブはコルチゾールとよく似た働きをすると言われています。
だから、アダプトゲンハーブを摂取するとストレスホルモンのコルチゾールのレベルが低下します。からだをOFFにさせる優しい作用をもつのがアダプトゲンなのです。
強いストレス下に慢性的にさらされている人は、アダプトゲンハーブを摂取することで体内のストレス指数のバランスを整え、本来コルチゾールが果たすべき心身のリカバリーに有効に働いてくれます。

強いストレスは副腎疲労を招くと言われますが、コルチゾールのコントロールによって、他の体内ホルモンのバランスも整えることができます。
たとえば…
プロゲステロンやエストロゲン…月経に関係している女性ホルモンで、ストレスがかかると月経不順や無月経が引き起こされます
テストステロン…男性ホルモンで、ストレスが強いと勃起不全・インポテンツが生じます
成長ホルモン…ストレスによって阻害されると、身長の伸びが遅れたり、止まってしまったりすることがあります。(心因性低身長)

慢性疲労症候群(副腎疲労)の80%は、甲状腺機能低下の問題を抱えているともいわれます。甲状腺のお話も、書けば長いストーリーになるので今回は省略します^^

ストレスに役立つ10のアダプトゲンハーブ

さて、ようやく本題です。インドの伝統的食養生のアーユルベーダでも取り入れられているアダプトゲンハーブ。これは、ストレスを取り除き、心を落ち着かせ心身のバランスを整えてくれます。

アダプトゲンハーブ10選

1. アシュワガンダは、インドの朝鮮ニンジンと呼ばれ、古くから滋養強壮に用いられます。私のホメオパシー相談でもベースのマザーチンクチャーとしてお渡しすことの多いハーブ。
2. アストラガルスは、中医学で使われてきたストレスハーブ。ホメオパシージャパン社でも販売されているようです。
3. エレウセロ、これはシベリアニンジンですね。アシュワガンダとよく似た作用をもちます。
4. コーディセプスは、冬虫夏草(トウチュウカソウ)という名前を聞いたらピンとくる人がいるかもしれません。アニメ「薬屋のひとりごと」でこのハーブが登場した時には、私は思わず「あっ!」と声をあげて一緒に見ている子どもたちに解説してしまいました^^。
厳密には、コーディセプスはアダプトゲンハーブに位置づけられていませんが、免疫調整とストレス緩和の作用は他と同類ですので紹介させていただきました。
5. ホーリーバジル。トゥルーシーとかトゥルシーなどと言う別名は聞いたことがあるかも。これはクイーン・オブ・ハーブとも呼ばれてハーブの女王です。リラックスを促しアンチエイジング(抗老化)作用を持つことで有名。香りもすごく癒されます。
私は、田舎へ引っ越しして畑仕事を始めた時に最初に植えたのがこのホーリーバジルでした!
6. リコリス。甘味料としても使われ「甘草(カンゾウ)」という名前を聞いたことがある人もいるかもしれません。イライラや気分の落ち込み、ノイローゼに用います。
使用の際には、血圧に関係する基礎疾患を持つ人には慎重投与が必要です。
7. ロディオラは、シベリア原産のハーブで、その地域では根強い人気です。ストレスや疲労を回復する強力なハーブ。
8. マカ。ペルーの人参として有名ですが、実はニンジン科の植物ではありません。滋養強壮でもてはやされスタミナや精力増強で日本では男性のためのハーブとして有名になりましたが、男女問わず元気にさせるハーブです。
9. シサンドラは、アシュワガンダと同様に古くから知られるアーユルベーダの定番ハーブ。副腎疲労を回復させ、現代生活のフリーラジカル(活性酸素:老化促進分子)を分解すると言われます。
10. パナックスは、高麗人参ですね。パナックスジンセンは、古くから研究されており、心身のストレスに対して「最も本物」の作用をすると言われます。

さいごに

ホメオパシーは、物質を含まないものを扱うからプラセボ効果だろうとか、効いていないし効くわけもないなど云々言われます。世の中の位置づけとしてはインチキ療法と揶揄されているのも承知ずみ。
にもかかわらず、私はホメオパシーが大好きです^^
健康相談の時には非物質とされるホメオパシーレメディだけではなく、物質を含む(1/10希釈です)マザーチンクチャーを併用することが多く、今回のコラムで取り上げたマザーチンクチャーをはじめ、役に立つものは一そろい準備しています。
マザーチンクチャーの勉強は海外の講義で学びました。この学びは新型コロナのウィルス感染や呼吸器系感染の時に非常に役に立ちました。

お手製のハーブカードはわたしのとっておき


現物質を含むものは当然、臓器に直接的に作用しますし、その薬効を期待して用います。薬用ハーブは味もにおいも色も特有のものがありますので「クセ」があるとご説明しながら、ご理解いただいています。
お客様の中には、「あの液体はとても美味しいですね」とおっしゃる方もいて、身体が欲するものは美味しく感じるものなのかなとも思っています。
自然療法、私たちの身近にある植物が私たちの疲れた体や心を癒してくれる。そう思うと本当に身の回りの植物がいとおしく感じますね!

長文をお読みいただきありがとうございます!

健康相談コラム