2022.03.10
多様性とホメオパシー
- ホメオパシー
世界にはたくさんの医師ホメオパスがクリニックを運営しています。その一方で、日本では民間療法のひとつとして少しずつ認識されるようになりました。
平成22年、日本学術会議会長である金澤一郎氏が、幹事会(第104回)の冒頭で次のようにホメオパシーを語っています。
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「レメディーとは、植物、動物組織、鉱物などを水 で 100 倍希釈して振盪しんとうする作業を10数回から30回程度繰り返して作った水を、砂糖玉に浸み込ませたものです。
希釈操作を30回繰り返した場合、もとも と存在した物質の濃度は10の60乗倍希釈されることになります。こんな極端な希釈を行えば、水の中に元の物質が含まれないことは誰もが理解できることです。
「ただの水」ですから「副作用がない」ことはもちろんですが、治療効果もあるはずがありません。物質が存在しないのに治療効果があると称することの矛盾に対しては、「水が、かつて物質が存在したという記憶を持っているため」と説明しています。
当然ながらこの主張には科学的な根拠がなく、荒唐無稽としか言いようがありません。
(中略)ホメオパシーは現在もヨーロッパを始め多くの国に広がっています。
これらの国ではホメオパシーが非科学的であることを知りつつ、多くの人が信じているために、直ちにこれを医療現場から排除し、あるいは医療保険の適用を解除することが困難な状 況にあります 。
またホメオパシーを一旦排除した米国でも、自然回帰志向の中で再 びこれを信じる人が増えているようです。」
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ホメオパスである私は、
日本でのホメオパシーはこのように位置づけられているのだということをしっかり頭に叩き込んでお仕事をさせていただかねばなりません。
ホメオパシーはプラセボによる「気のせい効果」だと言われますが、動物にも作用しますし、(世界にはたくさんのアニマル・ホメオパシークリニックがある)新生児にも用いられています。
たしかに水が物質を記憶するという点は科学的に証明できません。
ホメオパシーレメディを与えると、プラセボ効果が期待できないはずの動物や新生児も健康回復が見られます。
日本学術会議の見解と、世界の医師ホメオパス…どっちの言い分も正しいのです。ですが、物事はすべて多面体であり、事実は一つではないということが前提としてなければ、排他的な殺伐とした社会になることでしょう。
今、私の目の前に見えている事象(True:事実)や考えている内容(True:事実)は、その物事のすべて(Truth:真実)をとらえることができているとは言えません。
とすると、絶対的な倫理に反さない限り、いかなることも批判の対象になることはなく、1つの個性的な考え方として受け入れられるはずだと、私は思うのです。
白米を食べている人も、玄米を食べている人も、それぞれの立場から「いいね」であるはずで、例えば、どのような神仏を奉ろうが、目に見える見えないは無意味な議論であろうし、倫理から逸脱した行為がないのならば、そこにウソ・ホントといったジャッジはいらないはず。。。
顔の見えないネット社会だからこそ、便利な社会だからこそお互いの寛容さが求められているような気がします。
多様性を楽しむと人生はより豊かになる、、、私はそう思うのです。
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